▼oioiさん:
横浜FMがシティグループと提携した最大の利点は育てた日本人選手が海外流出しても同格の外国人選手をシーズン中でもすぐさま補強できる点です。ところが、鹿島のやり方はザーゴを招聘しただけでその背後にあるもっと大きな情報ネットワークとつながろうとしなかった。ザーゴにはもう少し引き出しがあったかもしれないけれど、駒が足りずにジレンマを抱えていた面は大いにあると思います。しかし、コロナウィルスのせいで予定が狂ったというのは言い訳です。ピトゥカ1人、あるいはエベラゥド1人に重要な1年の優勝目標を依存している時点で事業者として考えが甘いです。一人一人の選手を真剣に分析し、戦力バランスを様々な状況を想定して念入りに検討していたら、代替も効いたことでしょう。本日同時開催の川崎、マリノスの交代要員を見てみましょう。戦況に応じた要員をそろえているために、多様な戦術に対応できるような品揃えになっています。かたや、鹿島はシーズン途中に小泉、白崎、杉岡らが退団、永木、永戸らが働き場所を失っていて来季居るかどうかも怪しい。
長くなるので結論を言います。監督には戦況を正しく把握して、様々な対応をとれる総合力をもった指揮官が必要です。次に、スカウティングには情報量の拡大と明確な方針が必要です。これまでのように高校生の頃からつながりを持っていたからとか、個人的な経緯で選ぶのは不可です。例えば白崎はどこのポジションでどのようなパーツとして働いてもらう意図で獲得したのか、明確な意見書と事後評価が必要なのです。これは鈴木満だけでなく推本も同様なのです。
かつてはアルシンドの息子と契約したりもありましたが、近年の鹿島のスカウティングのズレは異常です。奈良なんてサスペンスレベルです。この異常さの責任はとるべき人がとらないといけないし、何よりも体制として改めなくてはならない。ワンマン経営みたいな会社は必ず凋落します。そもそもが戦力バランスがとれていて適材適所の選手を保有する責任感があれば、ザーゴも引き出しを伸ばせたかもしれない。結果、戦況の判断ができず、待ち過ぎる必要のない所で奪われてゴールを許すプレーや、逆に勝負しなくてはいけない所では技を見せられずにゴールにつながる有効なスイッチを入れられない選手ばかりをそろえてしまっています。レオシルバは技術はあります。が、彼がゲーム展開を読んでプレーできているのを見たことありますか?自己満足のように暴れて最後はスタミナが切れ、勝敗を決める最期の時間帯でミスしまくる。そんな試合を散々見てきませんでしたか? かつての鹿島には他のクラブにはない、勝つために必要なリスクコントロール力や要所を締める試合巧者判断があった。トータルなサッカーをやるうえで最も大切な鹿島の伝統である「知恵」を軽視したのはフロントです。テクニックやスタミナがあっても、俯瞰的に状況判断ができない選手をたくさん集めても「知恵」がなければ、優勝は絶対にできません!(ずっーと、2017年頃から言っていること)