▼鹿島でスマイルさん:
別に私は大岩監督を特段支持しているわけではありませんが、ここでの問題はV逸をした原因が、ミツオを出していれば=勝っていたというとても後づけで短絡的な結論に回帰していることです。そういう人は、もしミツオが出場したとして、優勝出来なかったとしても、「何故レオシルバを使わなかった?」と永遠に問題の本質を見ずに終わってしまうと思うからです。
個人的にはミツオより必要だったのは、安倍の方だったんじゃないかと思っています。
そして不調のペドロをジョーカーに使ったこともよくありませんでした。
ですが、先日のE-1選手権の鹿島勢を見ても、もっと鹿島に根本的な問題があるのは明らかです。オンザボールの時の組み立て、ビルドアップの技術、ドリブル、パス、トラップの基本的な技術。オフザボールの時のポジショニング、動き出しなど、それは川崎の選手に比べかなりのレベルで差があったと思います。
このV逸でチームに求めなければいけない本当の部分は、「ミツオを出せ」ということより、主導権を握ったときに、技術、連携が不足していて崩しきれない現状を改善することです。
昨年、鹿島が大躍進を遂げた浦和や川崎、CWCでの試合はほとんどがリアクションサッカーでした。ですが、サッカーでは主導権を握り相手を翻弄するためには、相手の3倍は上手くなくては成り立たないんです。
シーズン終盤は、相手が鹿島をリスペクトしてきてしっかりブロックを作り引いてきた。なのでいままでリアクションサッカーで勝ってきた鹿島としては、ポゼッションを強いられましたが、今のチームには技術や連携で崩す力はなかったんです。
最近の鹿島がホームで弱いことも、アウェイで強いこともこれが原因だと思います。
例えば昌子のプレーを見ても、彼はクラブ、代表関わらず、ほとんど縦パスを出せません。これは吉田や槙野と大きく差をつけられているところですが、CBが縦パスを送れるか送れないか。たった一人の違いですが、ポゼッションサッカーではそれだけで後方からの圧力が大きく違ってくるのです。
私が大岩監督に少なからず期待しているのはそういう技術面をしっかり伸ばして欲しいというところです。来年の優勝争いも勝ち点70越えがノルマとなってくるでしょうが、それには少なからずポゼッションで崩す(=技術、連携を伸ばす)というところは必要ですから。今のままでは、また来年も引いてきた相手に対し得点が取れないということを繰り返すだけです。例えクリロナやメッシがいても、チーム全体としてのレベルが上がらなければ、誰も活かすことは出来ないでしょう。